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2022年10月より側弯症専門医が常勤医として着任いたしましたのでお知らせいたします。
脊柱側弯症は、約2%の発生頻度とされており、決してまれな疾患ではありません。側弯症患者さんの多くは生涯を通じて大きな機能障害を来すことはありませんが、進行例では身体的、精神的にも問題が生じてきます。そのため、早期に発見し適切な治療方針を決定することが重要です。
当外来では、側弯症の病態や自然経過、治療法について詳細な説明を行い、ご自身の側弯症がどのような状態であるかを、患者さん、親御様に十分ご理解していただけるよう心掛けております。患者さんや親御様が側弯症の経過をご理解されますと、不安は解消され、前向きになられている様子も拝見いたします。
当外来では主に思春期に発症する脊柱側弯症を主に診察しております。小児期の方、成人期の方で側弯症でお悩みの方は、当外来までご相談ください。診察は側弯症専門医である石川 雅之 医師が担当しております。
脊柱側弯症に対する治療法として、装具療法と手術療法を行っております。
装具療法は成長期の患者さんで25度から40度くらいの側弯症に対して、側弯の進行予防を目的として行っております。成長終了時に側弯を30度以下にコントロールできた場合、成人期以降に側弯が進行することは少ないと側弯症の自然経過により指摘されております。したがって、側弯を30度以下にコントロールすることを最低限の目標として、徹底した装具の調整、装具装着の指導を行っております。装着の状況にもよりますが、ある程度の矯正効果も得られております。
一方、さらに進行した側弯症に対しては手術療法が適応となります。手術療法では椎弓根スクリューを主なアンカーとした手術法を施行しております。
入院期間は12日程度、術後の装具は不要と、患者さんの負担も軽減しております。また、術後 4-5ヵ月程度で球技などの運動に復帰可能となっております。
脊椎脊髄センター センター長 石川雅之医師
1993年、慶應義塾大学医学部卒業。
慶應義塾大学病院および関連病院で勤務後、米国留学中 ( Hospital for Special Surgery/Scoliosis Service、ニューヨーク州、2004-2005年)に側弯症治療を研鑽。
これまで国際医療福祉大学三田病院やけいゆう病院で側弯症診療を行って参りました。