ブログ 大森牧田クリニック

暑い日が続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
35℃を超えるような猛暑日が続くと、冷房の効いた室内にこもりがちになり、運動不足になりやすくなってしまいます。
夏の運動不足は熱中症のリスクの増加、免疫力の低下など身体にさまざまな悪影響を及ぼします。また、特に高齢者の方にとっては、身体機能や生活の質に大きな問題を引き起こす可能性があります。

具体的には・・・

  1. 自律神経の乱れ→運動は体力だけでなく、自律神経のバランス調整や、睡眠の質にも関与しています。運動不足になると、自律神経の乱れや睡眠の質の低下を招き、疲れやすく、夏バテの原因になります。
  2. 熱中症のリスクの増加→運動不足によって筋肉量が減ると、心臓に血液を送る働きが低下し、熱が体に溜まりやすくなります。日ごろあまり体を動かしていない人が暑い日に少し外出しただけで、ふらつきや軽い熱中症の症状を起こすケースも少なくありません。また、寝不足や疲労が蓄積しているときも、熱中症になる可能性が高まります。体調が万全でないと、体温調整機能がいつも通り働かなくなるためです。
  3. 免疫力の低下→運動が免疫システムに与えるポジティブな影響は多く、運動不足は風邪や感染症にかかりやすくなるリスクを増加させます。
  4. フレイル(虚弱)の進行
    フレイルとは、加齢とともに心身の活力が低下し、要介護の一歩手前の状態を指します。暑さで外出が減り筋力や体力が低下、食欲が落ち栄養が偏ると心身も弱まってしまい、転倒や入院のリスクが高くなります。転倒や入院によりさらに動かなくなりフレイルが進行するという悪循環に陥りやすくなってしまいます。

猛暑の時期でも安全に身体機能を維持・回復するためには、「室内での継続的な運動」が有効です。 室内の運動には下記の種類があります。

  • ストレッチや関節可動域運動
  • 椅子に座ったままの筋力トレーニング
  • 呼吸訓練や立ち座り練習
  • 転倒予防のバランス運動

椅子に座ったままできる運動

※胸を反らしすぎないように注意!両肘はしっかりと伸ばしておく。

・ドローイン

※息を吐きながらお腹を凹ませていく。お腹は凹ませたまま呼吸を正常に戻す。その状態で15~20秒ほどキープする。

立ち座り練習

※反動をつけないでゆっくりと行う。何かにつかまりながら行った方が良い。

膝裏のストレッチ

※10~15秒止める。息を止めない。

クリニックでの専門的なリハビリ指導も有効です。身体状態に合わせた安全なプログラムが提供されます。「肩が上がらない」「膝が痛い」など運動する際にこのような症状がある場合はぜひ当クリニックにご相談ください。