ブログ 大森牧田クリニック

当院の放射線部では、骨密度検査(DEXA法)、レントゲン検査、CT検査、MRI検査を行っています。

どのような検査なのか、それぞれの特徴を紹介します。

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≪骨密度検査・DEXA(デキサ)法≫

『骨粗鬆症』を調べる検査です。検査にかかる時間は5~10分程です。

骨粗鬆症の検査には他にも超音波検査法、MD法などがありますが、当院ではDEXA法で検査を行っています。

エネルギーの強さの異なる2種類のレントゲン(X線)を検査部位に当て、通り抜ける量の違いから骨密度を測定する方法です。誤差が少なく、測定時間が短く、X線の被ばく量も少ないという利点があります。

当院では、特に骨折するリスクの高い腰椎と左大腿骨部で測定を行っています。

骨粗鬆症とは、骨の量が減り、骨の強度が低下した骨折を起こしやすくなる病気です。

骨粗鬆症になっても痛みはありませんが、ちょっとしたはずみで背骨が骨折したり、転んだときに手首、太ももの付け根などの骨折が生じやすくなります。

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≪レントゲン(X線)検査≫

レントゲン検査は胸部、腹部はもちろん、整形外科領域の腰椎、肩関節、鎖骨、足関節や手関節、指など、多岐にわたり検査が可能です。臓器はもちろん、骨の異常を調べるためにまず行う検査がレントゲン検査です。

胸部レントゲン検査は、肺・肺血管、心臓、胸部大動脈、気管支、肋骨などの観察に有効です。

腹部レントゲン検査は、腹痛、嘔吐、腹部膨満感などの症状があった時に良く行いますが、胃~小腸・大腸内のガスや便を見ることができます。便秘や腸閉塞、消化管穿孔などの疾患がわかります。

(肝臓、腎臓、膵臓などの観察には適さないため、それらの臓器はCT、MRI、エコー検査をすることが多いです。)

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≪CT検査≫

CT検査とは、X線を用いてコンピューターによって人体の内部を画像化する検査のことです。

当院では単純CT検査のみを行っています(造影剤を使用する検査は行えません)。

検査にかかる時間は5~10分程です。

おもに、頭部、胸部、腹部、その他(手足など)の検査を行っています。

頭部CTは、頭痛や頭部外傷の際に行うことが多く、脳出血の鑑別などに適しています。

その他にも、肺癌、肺結核、胸部大動脈瘤、肋骨骨折など胸部病変の観察や、肝臓や腎臓、膵臓、胃、大腸、子宮、卵巣、脾臓、腎臓といった、腹部にある臓器の病変を発見するためにも行います。癌や炎症性疾患なども発見することが可能です。

レントゲン検査では解りづらい骨折もCT検査は有効と言われています。また、撮影部位によっては3D表示を行うことで診察をより解りやすくする手助けとなります。

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≪MRI検査≫

「MRI」とは、日本語で「磁気共鳴画像診断装置」などと訳されます 。日本語表記のとおり、磁気の力を利用して臓器や血管を画像化する検査です。

レントゲン検査やCT検査と異なり、放射線を使わないため、放射線被ばくのリスクはありません。

強い力を持つ磁石と電磁波で体内の状態を断面図化することで、脳梗塞、脳腫瘍、ヘルニア、脊椎の病気、腱板・靱帯・半月板損傷、骨折や軟部腫瘍、癌など、さまざまな病気を見つけることができます。

トンネル状のMRI装置の中に横たわった状態で入り、体内の画像を撮影していきます。検査時間は15~20分程と長い時間装置の中に入っていただく必要があるため、狭いところが苦手な方は事前にご相談ください。

検査中は体を動かすと画像が乱れてしまうため、体を動かさないようにしていただく必要があります。また、大変大きな音が鳴りますので、ヘッドホン又は耳栓をつけていただきます。

なお、心臓ペースメーカーや除細動器、人工内耳といった磁場に影響されるような装置を身につけている方は、故障の恐れがあるため、基本的にMRI検査は受けられません。

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※CT、MRI装置は検査室内の温度管理が細かく設定されています。室温が23℃前後と低い温度設定となっていますので、少し肌寒い中での検査になります。

患者様にはご不便をお掛けしてしまいますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

※骨密度検査、レントゲン検査、CT検査は放射線の被ばくというリスクがありますが、適切な線量設定を行いリスクを最低限にするよう心掛けながら検査を進めていますのでご安心ください。

しかし、妊娠中や妊娠の可能性がある場合は、検査前に医師へご相談ください。

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病気や怪我などは、早期発見することで治療の選択肢が増えることがあります。

適切な医療を受けるために、気になることがありましたらお早めにご受診ください。

大森牧田クリニック 広報委員S